コンプレッサーとは
コンプレッサーとは音量を均等にして聴きやすくするためのエフェクターです。
また他にも使い方は様々で、音質の変化・音の距離感・音の広がりの演出にも使われます。
色んなパラメーターがあるんですがイジっても効果を感じにくいしよく分からないんですよー泣
ですが各パラメーターの役割をしっかり理解できれば誰でも自在に扱うことが出来るし、使いこなせれば音源制作のクオリティーもグッと向上できるはずなのでこれを機会にぜひこの知識を自分のものにしてみてください!
今回はコンプレッサーを使うのが初めての方にも分かりやすいように一例を出しながら説明していきたいと思いますので肩の力を抜いて安心して読み進めていってください。
コンプレッサーに出来る事
コンプレッサーでよく見られる使われ方として以下の3つがあります。
- 音の奥行き感を出す
- 音量の統一化
- サウンドメイキングとして使う
これらの3つはコンプレッサーの特徴を理解することで使い分けれるようになります。
そしてこれらの演出を出すためには大きく分けて以下の4つのパラメーターを触ることで再現できます。
- スレッショルド
- アタック
- リリース
- ゲイン
各メーカーのDAWソフトが違ってもほとんどの純正プラグインのコンプレッサーには上記のパラメーターがあります。
それでは3つの使い方を1つずつ解説していきましょう!
奥行きの調整
コンプレッサーを使って奥行き感を出すことでリアルな音場を再現することが出来ます。
奥行き感を出すって言うのは遠くから聞こえるようにするってことですか?
その通り!!
楽器演奏なら大体図のような配置で演奏してるますよね?
ボーカルが先頭で後ろにドラムやベース、ギターがいます。
音楽編集では、このような配置で聞こえるようにするには音量調整やイコライザーを使って調整します。
ですが、それだけでは後ろに配置したい音がどうしても奥に引っ込まない場合があります。
そこでコンプレッサーを使ってアタック感を無くしリアルに聞こえるよう補助的に使います。
まるで一眼レフのカメラで撮ったような後ろの楽器隊はボケて主体となるボーカルがはっきり見えるようなイメージです。
奥行き調整の比較
具体的にコンプレッサーを使えばどんな音に変わるのか比較していきましょう
比較しやすいようにキックとスネアの2つを使います
ここではキックが前に出てスネアが少し後ろになることを目標にします。
ですが、スネアは基本オンマイクで録音されています。
なのでどんなに音量を抑えてもアタック感が強くて近くで鳴っているように聞こえてしまうんですね。
そこでスネアのアタック感を少しだけ潰してキックの後ろにスネアが来るように聞かせます。
ほんとだ!スネアの明瞭感が消えた分キックがハッキリしてきました!
各楽器の前後配置はこのように調整できます。
ミックスを上手に仕上げるためには各楽器の配置がとても重要になってきます。
音量の統一化
コンプレッサーを使って音量差を均等にすることができます。
例えば例のような女性ボーカルを用意したとします。
音量が大きい部分と小さい部分かあるので聞こえ方にムラがどうしても出てしまいます。
ボーカルやドラムなど音量差の激しい楽器はどうしても突発的なピークが出やすくフェーダーによる音量調節だけでは難しいです。
そこでコンプレッサーのをかけることでスレッショルドを超えた音量のみが抑えられるので小さい音と大きい音の差が無くなります。
どうでしょうか?違いが分かりましたか?
コンプレッサーを掛けた方が全体を通して音量差が一定になったと思います。
波形でも確認してみましょう。
比較してみるとコンプレッサーを掛けた時の方がほとんど赤線の中に収まってます。
なのでこれはコンプレッサーなしの時より音量差が小さくなっているということ。
このように音量差が無くなればフェーダーのオートメーションによる処理も必要もなくなるので作業が楽になります。
コンプレッサーはプラグインエフェクターとして挟み込むだけなので簡易的なオートメーションとしても充分に機能を果たしてくれます。
サウンドメイキングとして使う
様々な楽器のキャラクターを変えたりグループ感を調整できたりします。
例えばコンプレッサーのアタックやリリース、スレッショルドを調整することで下記のようなスネアの聞こえ方を変えることができます。
どうですか?
張りがあってタイトでカッコ良い感じに聞こえませんか?
これはスネアだけではなく、キックやギター、ベースなどの楽器でも応用して使えます。
まとめ
いかがでしたか?
コンプレッサーの使い方は様々で大きく分けて3つの使い方があると言うことが分かりましたね。
- 音の奥行き感を出す
- 音量の統一化
- サウンドメイキングとして使う
今回はざっくりと雰囲気だけでもコンプレッサーの使い方を感じていただければ嬉しいです。
次回は具体的な使い方を解説していこうと思います。
とは言ってもコンプレッサーをまだ使い始めは音質の変化に気付きにくく扱い方が難しいと感じるものです。