【必見!!】立体的なミックスをするためのコツや手順を大公開!!【EQ編】




今回は立体的なミックスをするための実践方法を解説していきたいと思います。

前回の記事で立方体を使ったミキシングの進め方の全体像(イメージ)をざっくり解説しました。

音のイメージを意図通りに具現化するためには法則があり、その法則に乗っ取って進めて行く必要があります。

所々難しい話がありますが出来るだけ初心者の方にも分かりやすいように図や音源を使って進めてくので安心して読んでいただけたらと思います。

それでは本題に入りましょう。

近い音・遠い音を再現しよう

まず結論から言うと、【近い音・遠い音】の特徴を再現しながらミックスを進めることで違和感なく音を馴染ませることができます。

この特徴を知ってミックスを進めることで音の前後配置がイメージ通りに動こかす事が可能になります。

恐らくDTMでミックスをしている皆さんの経験では、『音を大きくしたり小さくしても馴染まない』『浮いて聞こえてしまう』と言うような違和感を感じたことはないでしょうか?

ポン吉

そうなんですよ、パートの音量下げても他のパート比べて浮いて聴こえるしどうも自然に聞こえないんですよね。

それらの悩みを解消するためにまず近い音と・遠い音の特徴を知っておく必要があります。

近い音・遠い音の特徴

近い音遠い音の特徴とは一体何でしょうか?

それは以下の4つの特徴がそれぞれの音の違いを生み出しています。

近い音・遠い音の大きな4つの違い
  • 音量
  • 音質
  • 音の輪郭
  • 残響音

音量

音量は大きいほど近く感じ、小さいほど遠く感じる特徴があります。

これは誰でも一番イメージを感じやすいかと思います。

要は音量フェーダーを下げれば音が小さくなり遠くなる。

そして音量フェーダーを上げれば音が大きくなり近くなります。

手拍子の音量を下げてボーカルの後ろに配置する

ですがこれを実践してもなかなか曲に馴染みません。

Haike

これは音量を下げたにも関わらずまだ後ろに行ききってない状態です。

そこで自然に馴染ませるために次の3つの特徴が大きく関わっています。

音質

周波数帯域が高い音は前に出やすく、逆に周波数帯域が低い音は前に出にくいという性質があります。

これは飛行機や戦闘機が飛んでいる音で例えると分かりやすいです。

もし飛行機が近くで飛んでいると『キーン』と高い音が聞こえてとてもうるさいですよね?

逆に飛行機が遠く方で飛んでいる時は『ブーン』低音が目立って聞こえますが、近くにいるより耳障りの悪い高い音は聞こえないはずです。

これは音の発生地点から距離が遠いほど音自体が空気に当たる時間が長いので高音部分が空気減退を起こしているからです。

この空気減退は後述で詳しく解説します。

要は遠い音ほど高音部分がこもって聴こえるので、ミックスでEQを使って再現すれば前後配置が可能になるわけです。

Haike

実際にEQを使ってやってみましょう!

手拍子の高音を削ってボーカルとの距離を開ける

どうでしょうか?

手拍子の高音を削ればボーカルがハッキリ聞こえるため、手拍子との距離感を感じやすくなりました。

音の輪郭

音は近いほど音の輪郭がハッキリしており、遠い音ほどボヤっとしている傾向があります。。

これはお祭りの打ち上げ花火を例に上げると一番分かりやすいです。

もし花火が目の前で鳴ってると『ドォーンッ!!』と爆発したようにうるさくてビックリしますよね?

Haike

それに対して花火が遠くで鳴ってる時は音の迫力が減ってさほどビックリしないはずです。

この現象はミキシングでコンプレッサーを使うことで上手く再現することができます。

コンプレッサーを使って後ろに配置したい音の輪郭を潰す
ポン吉

本当だー!

ボーカルの輪郭がはっきりしてるから手拍子との距離感が離れて聞こえますね!

この手法はイコライザーを使って距離感を演出してもまだ自然に距離感を作れないときに使います。

残響音

リバーブの【初期反射】をコントロールすることで対象の音の配置を前後させることができます。

初期反射とは

周囲の壁や天井で一度か二度反射した後にマイクに到達する音のことです。

また初期反射はリバーブの設定項目にある【プリディレイ】を使ってコントロールすることになります。

このプリディレイの数値を上げて音の遅延を遅らせることで音の奥行感を再現します。

Haike

それではリバーブを使うとどんな風に聞こえるか実際に聞いてみましょう

リバーブを使って奥行感を出す

音の配置を自然に調整するためにはこれらの4つの特徴を上手く組み合わせることで出来ます。

そのため、どれか一つでも偏っているととても不自然に聞こえてしまう可能性があります

しかし、事前に各楽器の配置関係をイメージしておくこと・設計図として書き残すことで音の配置関係を崩すことなくミックスを進めることができます。

なので全体の設計図は是非とも作っておきましょう!

近い音・遠い音の比較検証

ここまでは近い音・遠い音を作るための方法をざっくり解説しました。

それでは自然界での近い音と遠い音だと実際どんな違いになるのか実験して聞いてみましょう!

これを知ることで現実での音の違いの理解度が深まるので、音の遠近感を演出を作るための大きな指標になります。

Haike

それではアコースティックギターを使って比較してみましょう。

マイクの目の前で録った音
マイクから2メートル離れて録った音
Haike

この2つの音を聞いてみてどういう風に聞こえましたか?

恐らく聞こえ方が以下のように感じたかと思います。

近い音遠い音
大きい音量小さい
ハッキリ音質こもってる
ハッキリ音の輪郭ない
ない残響音ある
近い音と遠い音の比較表

近い音は大きくハッキリとした音に対して、遠い音は小さい音でこもって聞こえたんじゃないでしょうか?

これらの特徴を使って各楽器で再現すれば、より前後を意識した自然なミックスに仕上げることができます。

音量と音質の変化法則

実はこれらの現象を専門的に表しているグラフがあります。

それが【等ラウドネス曲線】と言うものです。

フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』から引用
ポン吉

何だかややこしそうなグラフが出てきましたね…

Haike

大丈夫です!実際そんな難しくありません。

分かりやすいように説明しますので安心してください。

このグラフは1kHz(1000Hz)を鈍音を流した時、にして比較した時、聴覚上他の周波数がどのくらい聴こえるか?を表したものです。

鈍音とは

サイン波のこと。

1kHzのサイン波

この等ラウドネス曲線を見ることで人間の聴覚の特性上、同じ音量で鳴ってても聞こえやすい帯域と聞こえにくい帯域を知ることができます。

そしてこの現象をミキシングで上手く活用することで余分なプラグインを使わずとも積極な音作りを自然な形で作り込めることができるようになります。

等ラウドネス曲線から分かること

それでは等ラウドネス曲線を具体的に見ていきましょう。

例えば1kHzを20phoneの音量で流した時下記の図のようになリます。

phone(単位)とは

聴覚が感じる音量の大きさのこと。

この数値が大きいほどうるさい。

小さい音の特徴

このグラフから低域や高域は、小さな音では聞こえにくいということが分かります。

等ラウドネス曲線(20phoneの時)

音が小さくなればなるほど3kHz辺りがよく聴こえるけどそれ以外の高低域はあまり聞こえないと言う結果になってますね。

大きい音の特徴

では音量が大きい80phoneの時は20phoneと比較してどう聴こえるでしょうか?

等ラウドネス曲線(80phoneの時)

80phoneの時は低域の衰退が緩やかになり、1kHz(基準)が3〜10kHzと同じ音量で聴こえるようになっていますね。

要するに大きい音は小さい音と比べて低域も高域もよく聴こえると言う結果になりました。

等ラウドネス曲線の比較イメージ

では、これらの特徴を分かりやすくまとめてみます。

小さい音と大きい音の比較

小さい音=3kHz周辺以外は聞こえにくい.

大きい音=250kHzあたりの低域と10kHz以降の高域がよく聴こえるようになった。

空気減衰による特性を活かす

また空気衰退による高音が聞こえづらくなる現象も知っておくことで今後のサウンドメイクにとても役立ちます。

空気減衰とは

空気の絞り通過による抵抗や粘性抵抗を利用してエネルギーを消散させ,衝撃または振動の振幅を軽減すること.

これは距離が離れるほど音が空気に触れ、音の音量が小さく聞こえたり高音が篭って聞こえる現象です。

これは先ほどの音質の項目でも紹介したアコースティックギターの例のでも同じことが言えます。

マイクで近くに録った音と2mほど離れた音では聞こえ方が違ってましたよね?

遠くで録った音は高音が篭って聞こえたはずです。

この特徴をサウンドメイクに置き換えるとEQのシェルフを使って高域を距離の応じてなだらかに落として上げると、距離を感じることができます。

EQのシェルフを使って高音を削る

こうすることで『遠くにおきたい音なのに、遠くならない』『音を小さくしたのに妙にはっきり聞こえる』と言う問題を解決できます。

まとめ

以上の近い音・遠い音を作るための特徴をまとめること以下のようになります。

近い音を再現する

音量(フェーダー)をに上げる。

250hz以下と10khz以降を強調してみる。(素材自体が篭ってて近く感じない時)

遠い音を再現する

音量(フェーダー)を単純に下げる。

高音を落として丸い音質にする。(フェーダーを下げても遠くならない時)

このアプローチで大事になってくるのが真っ先にプラグインを使って加工するのではなく、まずは音量調整(フェーダー)から試してみることです。

等ラウドネス曲線でもお分かりいただけたと思いますが、音量を下げるだけでも高音(5kHz以上)と低音(250Hz)は自然と減退していきます。

そのためEQを使わなくても音量を下げるだけで上記のような効果を得られるというわけです。

Haike

そのため余計なプラグインを必要とせずクリーンな音で近くに置いたり遠くに置く事ができます。

もし音量下げてもそこで違和感を感じることがあればようやくEQやコンプの出番です。

しかも、使用するプラグインの数が節約できるので以下のメリットがあります。

プラグイン節約のメリット

DAW上のの見た目がシンプルになり作業がラクになる

PCの負荷の軽減

しかも、見た目がシンプルになるということは作業上のミス軽減に繋がります。

Haike

実際僕ものこの手法になってからEQやコンプ・リバーブを使う頻度が減り必要な時しかプラグインを使わないので画面内がゴチャゴチャせずミスが減りました。

これはミキシングを始めたばかりの初心者さんや中級者さんにもこの手法がオススメできます。

ミキサー内のプラグインがズラリと並んで動かしてると混乱しちゃいますからね。

以上、周波数の特性を生かしたミックスの方法を紹介しました。

今回EQを使った方法だけでしたが、次回からコンプやリバーブの具体的な使い方を紹介していきたいと思います。

ぜひ参考にしてみてください。

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